法医学試験
法医学試験の過去問について回答例を作成してみました。一応調べられることは調べてありますが合っている保証はないので疑問点は友達に聞くなりして解決してください。文中に?記号がある部分は自信がないところで、特に??というように二つハテナがあるところはかなりヤマカンに近いものです。
参考にした教科書類は、金原出版『現代の法医学』改訂第三版増補、QB公衆衛生などです。法医学は科目としては大きくはないけれど教科書はしっかりしたものを買わないと全然載っていなくて困ることが多いと思います。標準か金原現代の法医学がいいと思います。QB公衆衛生も買っても構いませんけど公衆衛生のうちで法医学に関与するのは異状死体の章、検案書や届出義務の章、あとは中毒の問題くらいで、それ以外の部分はあまり使用しません。また毎年(秋頃?)改訂版が出ることに注意(買うのが早すぎるとCBT前、国試前に買い換えることになる)。公衆衛生のサトムラ先生はQBをそのまま出題するのでいずれ買うことにはなるのですが。
検案書
死亡診断書と死体検案書の意義
- 死亡の法律・行政的な証明書
- 国の死亡統計に利用する(この時は原死因(←死因ア〜エの最も下のもの)を集計する)
- 交通事故死などの保険適用請求にも必要(外因死であること等、死因の法的・公的な証明となる)。
死亡診断書と死体検案書の境目
- 死因が明確でないもの→異状死体なので検案書
- 外因死(病死以外。つまりケガ、交通事故、殺人、病死以外の医療過誤、死刑や戦争など全て)→異状死体なので検案書
(外因死はすべての「不慮の事故」を含む)
- 死因が明確な病死であっても、診察から最後の24時間以上経っている→異状死体ではないが検案書
- 死因が明確な病死で、かつ最後の診察から24時間以内→死亡診断書
(入院中でも自殺や病気以外で死んだら異状死体なので検案書)
検案と検案書の出題ポイント
- 診断書交付義務、異状死体届出義務を規定しているのは医師法。
- 歯科医師は死亡診断書は書けるが、死体検案書は書けない。助産師は死産証書と死胎検案書と出生証明書は書けるが、死体検案書は書けない。医師意外は検案自体が出来ない。(死"体"検案書と死"胎"検案書を混同しないこと)
- 書いた後の訂正は可能。翌年5月までに誤記した理由と新しい正しい検案書を添えて提出。
- 検案した本人しか死体検案書を書けない。(ただし死亡診断書ではちょっと違っていて、主治医が検視した人と違う医師であっても最後の診察から24時間以内かつ死因がその医師が診ていた疾患であることが明らかな場合は死亡診断書を書ける。ソースはQB公衆衛生)
- 検案には解剖を含まない。検案をして必要なら司法解剖や行政解剖を別途行う(だから検案書に解剖について書く欄がある)。
- 検案には遺族の承諾は必要ない。(国試94A30)
検案書の書き方の注意
- 死亡診断書と死体検案書の使わない方を二重線で消す。一番下の医師の署名欄も同様。検案書の場合は「本診断書(検案書)発行年月日」の欄で"本"の字まで二重線を引かないように注意←タマキ先生頻出
- 数字がある選択肢は数字のみを○する。←タマキ先生頻出
- 検案で手術をしたら手術の欄にその所見を書く。←タマキ先生頻出
- 記載するのは戸籍上の名前、戸籍上の性。検案した医師は戸籍上の住所を使う。
- 生後30日以内の死は出生時刻も書く。低体重時ではその旨も書く。妊娠中の妊婦が死亡した場合は「妊娠満○週」と書く。分娩中に死亡したら「妊娠満○週の分娩中」と書く。産後42日未満の場合は「妊娠満○週産後満○日」と書く。
- 死ぬまでの時間は「年、月、日」で、一日未満だと「時、分」で書くが、溺死などでは「即死」「急死」「数十分」「短時間」の表現は用いても良い。
- 最終死因には心停止と呼吸不全は書かない。
- 医師の自署があれば押印は不要。
- 「自殺」「死刑」「戦争などによる死亡」の死因分類は「その他および不詳の外因死」。(国試89A6)
- 使う言語は日本語で、医学界で使われる病傷名で書く(略語を使わない)。
- 推測も不可な場合を除いて、死んでいるのが発見された場所ではなく、実際に死んだ場所と時刻を書く。
2005年2月8日分
記号問題
- c?たぶん。
(死亡届と同じ紙で左側が死亡届、右側が死亡診断書・死体検案書となっている気がする。歯科医師は死亡診断書は交付できるが死体検案書を交付できない。)
- d
- b
(死後硬直は体内ATP枯渇が関与しているので、気温が高いほど、死亡者の筋力が強いほど、疲労時や空腹時であるほど、早く強く生じる。腐敗網は溶血により血色素が血管外に漏れたもの。ミイラ化は水分量の寡多ではなく水分喪失速度によって決まるので、体重に比べて体表面積の大きな乳幼児のほうがミイラ化しやすい。また水分が失われやすい手足指や口唇がミイラ化しやすい。死ろう化は水中、土中、湿気の多い密閉容器中で生じる)
- c,e
(100Hzより50〜60Hzが危険で、直流より交流電源のほうが危険(つまり家庭用コンセントはかなり危険)。電流斑は皮膚の高い抵抗値で発生したジュール熱が細胞液成分などを蒸発させるために生じる皮下の気泡などでできている。電気抵抗値が前進で最大なのは皮膚だが、汗をかく・雨に濡れるなどして濡れている皮膚は抵抗値が下がり感電しやすい。)
- b
(縮瞳ではなく瞳孔固定。ちなみに脳死判定基準はこの5要件の他に除外4条件も頻出なので覚えて置くべし。小児、代謝糖尿病患者、低体温(32度以下)、急性薬物中毒では脳死でなくても昏睡が生じてこれらの5要件を満たすことがあるので脳死判定から除外する。覚えておくべし)
- c?(たぶん。死胎検案書は死産に立ち会わなかった場合。死産証書は妊娠12週以降の死産が対象だが妊婦の死に伴う胎児の死は除く。死体検案書は妊娠4ヶ月以降の死産が対象。ちなみに妊娠中絶の場合は翌月10日までに知事(都道府県)に届出の義務が母体保護法によって規定されている)
- a,c?
(bは勘違いしやすいけど逆で、前後圧迫で縦骨折。dは作用面の広い外力。eは脳浮腫などでも生じる)
- b
(医療法は病院や診療所や医療機関に関する法律、死体解剖保存法は死因究明のための公衆衛生的な法律で監察医制度を規定する法律、刑法でよく出るのは医師の守秘義務)
- たぶんd
(フラッシュバックと言えば問答無用で覚醒剤かPTSDのキーワードだが、法医学分野では覚醒剤。ふぐ毒はテトロドトキシン、細菌感染症の食中毒はエンテロトキシン)
- a
(b,c,dは死後に死体を焼却された場合でも生じる。特にボクサー姿勢は勘違いしやすいので注意が必要で、ボクサー姿勢になるのは生存中に火から身を守るためにあの姿勢になるのではなく、死後に筋肉の組織が焼け縮れて腕や足をかがめたように見えるから。またHbCO10%では頭痛や悪心はあっても死ぬことはない。60%〜80%くらいになると呼吸できなくなって死ぬらしい。)
- d
(aとcは役立たない。bは死因によって変動する。eは水中でないと出ない。死斑自体は時間推定に役立つが、色調は気温や死因によって変わるので役立たない。)
- e
- b,e
(aは潜函病。潜水夫病は水圧による鬱血で、潜函病と潜水夫病は区別すること。高山病は徐脈ではなく頻脈。熱中症は体温の上昇を伴い、42度ほどまであがることもある。ちなみに成人は水だけでは30〜40日、水なしだと7〜10日生きられる。興味のある方はご自身で実験してみては。)
- c,e
(アルコールは体温調節機能を低下させて凍死しやすくなる。凍死の場合は酸素消費が低下する。雨天、酩酊などの条件があれば10度くらいでも凍死することがありえる。他に、疲労、外傷、乳幼児など体温維持能力が低い人、空腹や飢餓なども凍死を起こしやすくなる要因に数えられる)
- a,e?(もしかしたらa,d)
- d(もしかしたらc。金原現代法医学によると「12%に達する」とのこと)
- a?,b(もしかしたらb,d。タイヤマークは皮下出血とは限らないと思う)
- c,d(正しくは拒食傾向と、dは「あへん」)
- d
(ペプチドホルモンとステロイドは筋力増強作用。利尿剤はいわゆる「カラダを絞る」機能で格闘技など。β阻害は興奮を抑え繊細な感覚を研ぎ澄ますので射撃競技や弓で使われたことがあるようだ。他にはβ刺激薬は興奮作用なのでこれも格闘技などに使用されることがある。)
- d,e
(検案した人が死体検案書を書く。訂正は翌年5月までに新しい検案書と誤記理由を書いたものを提出する。死因では「これを防げばその死亡自体を防げた」という理由で原死因が最も重視され、国の死亡統計などでも原死因によって集計する)
語句説明問題
- わからん
- 異状死体は、警察(刑事科および交通科)によって、犯罪による死亡であることが明らかな「犯罪死体」、犯罪による死亡でないことが明らかな「非犯罪死体」、犯罪による死亡なのかどうか判別できない「変死体」に分類される。下手な絵ですが、下記のようなイメージ。変死体は検視の結果で犯罪との関連が明らかになれば司法解剖へ、そうでなければ行政解剖へ回される。

- 「母児間の血液型不適合をもつ妊娠で,ときに胎児・新生児溶血性疾患を起こす.血液型不適合とは抗原をもつ胎児赤血球が何らかの原因で胎盤を通過し母体血液中に入ると,母体内に免疫抗体が産生され,その抗体が再び経胎盤的に児に入り,抗原抗体反応により溶血をきたすものである.不適合の結果生じる胎児および新生児溶血性の疾患(hemolytic
disease of the fetus and the newborn;HDN)の症状は黄疸,貧血,水腫が主徴であり,水腫型は最も重症でしばしば子宮内胎児死亡をきたす[南山堂医学大辞典第18版]」だそうです。
- 血液の暗赤色流動性、所臓器の鬱血、粘膜・漿膜下の溢血点。
溺死、誤嚥による窒息死などで見られる。
計算
- X=1/4,Y=(p+q)/2
よってPI1=X/Y=1/2(p+q)
- X=p/2,Y=2pq
よってPI2=X/Y=1/4q
検案書
- 行政解剖(犯罪性のない死亡で死因究明などのために行う)
- 検案書。
2004年10月26日分
低温における障害
- × 逆。アルコール→体熱放散促進、体温調節機能低下で凍死リスク上昇
- × 凍死では死斑が鮮紅色→○ヘモグロビンと酸素の遊離が低下するため
酸素分圧は低い→×
低温条件では酸素消費も抑制される
- ○ 凍死では胃粘膜出血斑が見られ、Wischnewski斑と呼ばれる。
- × 氷点下でなくても凍死は起こる。雨天時、酩酊時などで気温5度前後での凍死例がある。
- ○ 低温条件では血液凝固能は死後も維持されるらしい??
電気傷害
- × 10〜25mAの電流で痙攣が起こる。100mAで心室細動で死ぬこともある。
- × 安全ではない。50〜60Hzが最も危険。引っかけ選択肢で「100Hzの電流が〜」というのがあるが、100Hzより50〜60Hzのほうが危険らしい。
- × 送電線はそんなところに垂れてない。感電死で多いのは、自殺・電気工事事故・家電漏電
- ○ 電流斑では角質内の空胞あり。これは熱で液体成分が気化したため生じる。
- ○ 皮膚の抵抗はめちゃ高い。2000Ωだっけ?でも汗や雨で濡れると抵抗値は低下する(2005年2月追試参照)
異常環境
- ×潜水夫病→潜函病。潜水夫病は、潜水服で首より下は高い水圧がかかるのに首より上はヘルメットに守られているために圧力がほぼ一気圧で、そのために首より下から押し上げられた血液により顔が真っ赤に鬱血するもの。
潜函病は、深い水底から急に水面へ出ると窒素分圧の急激な低下により血管に溶けていた窒素が気泡になってガス塞栓を起こすもの。
- ○ 成人だと水のみで30〜40日、水無しだと7〜10日生きることが出来る。
- × 高山病だと徐脈ではなく頻脈と思う。??
- × 熱中症では体温も上がる。42度くらいまで上がることもある。
- ○
刑の種類と重さ
- ?
- ?だけど○の気もする。禁錮だと捕まえられるけど労働はしなくていいので刑務所内ではゆっくりできる。懲役だと刑務所内で労務義務があるので働かされる。さらに死刑を待っている死刑囚になると労務義務はなくなる。
- たぶん○
- ?
- たぶんそんなことはない。いわゆる別室受験かな?
中毒
- ×? パラコートは青いらしく前半は○だが、肺炎様症状を示すらしく、後半はよくわからんけど酸素投与するという記述は標準法医学にも金原現代法医学にも載ってない。
- ○ 薬理学の教科書参照。
- ×? メッキで中毒というと青酸化合物中毒なのは○。また強アルカリ性で飲んだりすると粘膜がアルカリ性のためにタダレたり剥がれたりするのも○。ただし主流の自殺法ってことはないと思われるので×。昔(戦争時)の自決方法としては青酸はよく利用されたらしい。
- ○かな?
- × きのこ中毒はアルコールで悪化するらしい。教科書参照
医師の行為
- × 診療録(カルテ)とレントゲンフイルムは5年の保存義務が医師法によって定められている。勤務医の場合は病院管理者が、それ以外は医師本人が、その責任を負う。
- × 異状死体となる。家族の依頼でも虚偽記載はダメ。
- ○ 近所に利用可能な休日診療所があり、なおかつ緊急でない場合は、休日に診察を拒否することが出来る。参考までに、自分が眼科医だったとしても緊急の整形外科患者が来たら拒否できない(緊急時には診療科の違いを根拠に診察を拒否することは出来ない)。またやむを得ない事情(移動手段がないなど)がない限り緊急の往診も拒否できないらしい。
- × 医療過誤はすぐ警察に届出。24時間以内?2006年の福島県立大野病院ではこれを根拠に産科医が逮捕され、医療行為(帝王切開)中の死について民事訴訟ではなく刑事訴訟で医師が訴えられるという前代未聞の展開となり、医療関係者などに議論を巻き起こした。病院勤務中の白衣を着た医師に患者や多数のテレビカメラの前で手錠を掛けて逮捕するというマスコミの医療バッシング的な報道手法も問題視され、また国会でも法務大臣・厚労大臣が答弁に立たされるなど、医療訴訟における一大事件である。トレンドテーマなので知っておいて損はない。キーワード:福島県立大野病院、産科医師加藤克彦、刑事訴訟など
- ○? 司法解剖の場合は刑法が根拠となるのでたぶん許される。行政解剖やそれ以外の警察の捜査の場合は本人の承諾無しにこういうことをしてはいけない。
アルコール
- ○
- ?
- たぶん○?
- × 禁酒法はヤクザがヤミ酒を製造して資金源とする温床となり治安が非常に悪化した。伝説の悪法。
- ○かと思ったけど、たぶん×。アルコールの20〜30%が胃で、70〜80%が十二指腸と空腸上部で吸収される。牛乳を飲んでから行くと酔わないというのは単にアルコール濃度を下げるだけのことらしいが、アルコールの吸収は単純拡散によるので質量作用法則より濃度減少がそのまま吸収抑制に繋がる。
薬物
- わからん。中毒の分野は勉強不足らしい。一酸化炭素が血液毒で、有機リン系農薬が神経毒なのは○と重う。
挫創
- ○?たぶんある
- × 頭部、前下腿部など皮膚のすぐ下に骨がある場所などで生じやすい。「挫」の感じになんとなく騙されないように。
- × 架橋構造は挫創と裂創に特徴的で、挫創と裂創の鑑別には使えないと思われる。挫創と裂創の鑑別は表皮剥奪の有無で行う。
- ○?たぶん
- ○?たぶん
死体検案書と死亡診断書
- × 普通に書けると思われる。ただし検案や行政解剖などで患者を診る機会がないまま検案書を書くことは出来ない(死亡診断書なら最終診察から24時間以内で死因が明らかなら遺体を診ること無しに死亡診断書を書ける)。
- × 実際に検案をした人が書く
- × 死亡届があってから翌年5月までだと訂正が可能。訂正の連絡と正しい死亡診断書(or死体検案書)、誤記理由を記載した書面の提出が必要。
- ○ 原死因をもとに厚生労働省?が死亡統計を作成する。原死因は「これを防げばこの死自体を回避できたはずだから」という理由で、直接死因よりも重視される死因であるらしい。
- ○たぶん
切創
- 準備中
司法解剖
死体現象
- × 逆。死後硬直は気温が高いほど、筋力が強い人ほど(すなわち男>女)、運動直後であるほど、強く早く生じる。ATPの枯渇が死後硬直に関与していることを考えると代謝が活発であるほうが、また運動によりATPが消費された直後であるほうが強く発生することに納得が行く。
- × 正しくは「血球成分中の血色素が遊離して」だから、成分的には銅<鉄。ヘム鉄。
- ○ 直腸温は目安にはなる。太っている人より痩せている人のほうが早い。また死後直後は代謝が完全には停止していないから体温低下は緩徐で、その後徐々に早くなってゆき、また外気温に近づいてくると再び体温低下が緩徐になる。
- ○ ミイラ化は“急速に”水分が失われる時に起こる(水分そのものの多寡ではなく、水分喪失速度が関係する)。もともと体内に水分が多く、さらに体重に対する体表面積の大きな乳幼児のほうが、成人よりミイラ化を起こしやすい。
- × 死ろう化は水中以外でも水分の多い土中、湿気の多い密閉容器中でも起こりえる。
大麻(=マリファナ)
- ○
塩素系漂白剤と浴室洗剤を混ぜると生じるのは塩化水素ガス。いわゆる「混ぜるな危険」である。塩素ガスとしないように。
ヘビースモーカーの血中のCOHbは、金原現代法医学によると「場合によって12%にも達する」とあるので、この選択肢の中だと5〜10%になるのかな。
外的損傷(結局答えわからない)
- ○? タイヤマークは「タイヤ凸部の模様が表皮剥離や皮内出血で体表面に印象されること」だそうだ。
- × 皮下出血は付近を走行する血管網や破綻した血管数などによって変わるので外力に比例するとは限らない。
- ○ 俗に言う「複雑骨折(骨がバキバキ砕けた感じ)」と医学上の「複雑骨折(骨が皮膚から外へ飛び出している感じ)」は別物。詳しくは整形外科の時に学ぶでしょう。
- ○?自信ない
- ○?
異状死体でないもの
- 原因がまだわからないので異状死体
- 3日後であることと、死因が書いてないことから判別しにくいけど多分異状死体
- 異状死体。
- ○加療中の疾患によって死亡したので、これが正答
- 異状死体
死体検案
- × 検案自体は解剖を含まない(解剖が必要なら別途行政解剖を行う)。
- × 原因がわかったのならこれは病死
- × 犯罪死体(殺されたとか)、非犯罪死体(犯罪でないことが明らかな異状死体)、変死体(犯罪かどうかもわからない)の三つを合わせて異状死体という。またQB公衆衛生によると異状死体以外にも死体検案の対象となるもの(加療中だけど最後の診察から24時間以上の部分)があって、実際はどうなのかわからん。
- × 歯科医師は死体検案書は書けない。死亡診断書なら書ける。
| |
医師 |
歯科医師 |
助産師 |
| 死亡診断書 |
○ |
○ |
× |
| 死体検案書 |
○ |
× |
× |
| 出生証明書 |
○ |
△ |
○ |
| 死胎検案書 |
○ |
× |
○? |
| 死産証書 |
○ |
× |
○? |
△となっているのは、出生証明書は医師も助産師も不在の場合は一般人でも書けるということになっているから。歯科医師とか関係なく、山奥で一人で出産したりしたらたまたま居合わせた人で出生証明書を書く。
- ○ 遺族の立会は必要ない。また法律上は遺族の承諾すら必要でないが、実際は全ての例で遺族の承諾を求めている。
晩期死体現象
- ×逆。前述。
- ○ 栄養豊富だと起こりやすい。肥満者、乳幼児、また男より相対的に死亡の多い女性も起こりやすい。
- × 水中、土中、密閉環境
- × 空気中が最も早く、次に水中、最も遅いのが土中である。
- ○ 腐敗は太った人のほうが早く進む。
Lewis式血液型、Se式血液型
- ABO型以外にも血液型は色々ある。いわゆる不規則抗体のことを書けばよいのだと思われる。ABO血液型は先天的血液型で生まれたときから決まっているが、輸血・妊娠などで他人の血液と触れる機会があると後天的に血球の免疫抗体(すなわち血液型)が獲得されることがある。ABOのメジャー血液型に比べてマイナー血液型である不規則抗体は種類が数十種類もある上に発現率は低く、また不一致のまま輸血してもABO不適合ほど重篤な症状が出るものではない(それでも溶血はする)。後天獲得されるので、以前に陰性が証明された人であっても輸血のたびに再検査する必要があり、クロスマッチテストはこの不規則抗体試験を兼ねている。Googleで血球の表面LewisやD型やSe型で検索してみたら良いかと。授業に出ていた人へのサービス問題なんだろうか?ちなみに検査部の人々はこの血液型が好きなのか、I系臨床検査学でもS2輸血医学でもこの関連知識が出てきた。
近年問題になっているドーピング
- 近年は尿検査などで検出できないドーピングが問題化している。ドーピングを検出できないというのはもともと体内にあるものを投与しているから。例えば赤血球を増やす血中因子である「エリスロポエチン」を大量に投与すると心肺機能が強いマラソン選手が作れるが、このエリスロポエチンはもともと腎臓で作られる血液産生に関与するホルモンで誰の血中にでもあるものなので、検査をしてもドーピングなのかどうか判断できない。他に筋肉増強のタンパク同化ホルモンなんかもそうかもしれない。
脳死判定基準
- 深昏睡
- 平坦脳波
- 脳幹反射消失(7種)
- 瞳孔固定
- 自発呼吸停止
ちなみに除外すべきものは、代謝内分泌疾患、低体温(32度以下)、急性薬物中毒、乳幼児の4つで、これらは脳死でなくても脳死判定条件に示した徴候を示すことがあるから。
定型的溢死と絞殺
- 溢死=99%が自殺、呼吸も血流も強く阻止されるために首より上は深刻な虚血状態となる、そのため皮下の溢血出血点などがほとんどない。
- 絞殺=全て他殺か事故で自殺はない、呼吸停止により死に至るが血流は残っていることもあるので首より上で激しい鬱血を来す、また皮下で溢血出血点が大量に出る。
計算
- X=0.25,Y=(p+q)/2
よってPI=X/Y=1/2(p+q)
- X=p/2,Y=pq+qp=2pq
よってPI=1/4q
事例問題と検案書
- 司法解剖。事件性のあるものなので。
- 割創?(刺創?)
割創と切創の違いをよく確認しておかないと試験で騙される。刃物で斬りつけるのは割創で、その押し当てた刃物が前後に動いてできるのが切創。誤解を恐れず例えるならば、ノコギリが切創のイメージで、ナタが割創のイメージ。
- 防衛創
身を守る際にできたもので、主に手や腕などに生じる。事件性の鑑別などに役立つ。
- 検案書
2004年7月26日分
記号問題
- ad?(もしかしたらbd)
(dはメチルアルコール)
- d
(監察医制度は、1949にGHQが日本の公衆衛生実体を把握するために開始、現在は東京23区・横浜・名古屋・大阪・神戸でむかしは仙台と京都にもあった。知事に属する機関)
- わからんし、こんなのは法医学の問題なのだろうか?
- たぶんc
- de(aもあやしい?)
- d
- b
- ce
- b
- ab
- b
(aは逆。bは出生時170度→成年100度→70歳130度。永久歯は32本。)
- たぶんc?
(死胎検案書は死産に立ち会わなかった場合。死産証書は妊娠12週以降の死産が対象だが妊婦の死に伴う胎児の死は除く。死体検案書は妊娠4ヶ月以降の死産が対象。)
- cd
(上から順に、サリン、一酸化炭素、覚醒剤、シンナー、青酸。メッキで青酸は頻出)
- ae(もしかしたらad)
(体重の15%の力でも溢死できる。死刑と自殺の死因は「その他」に分類。タンク内で倒れるのは酸欠か硫化水素ガス中毒が多い)
- ac
- ce
(幼児は5の法則、成人は9の法則)
- cd
(気道に水が入れば洗面所でも溺死する。bは30〜40メートル。dは選択肢消去法的に○。死後に水に触れても漂母皮化する)
- be
(死ろう化は水中、土中、高湿度密閉容器中で起こり、栄養豊富だと起こりやすいので幼児・肥満者・女性に起こりやすい。小児はミイラ化しやすい。腐敗は空気中>水中>土中で、肥満者のほうが早い)
- たぶんd
(復顔法に写真を用いたら意味がない(誰の写真を使うのか?誰かわからない死体の身元操作のために復顔するのだから)。骨構造から統計的に割り出した厚みで肉付けする。)
- b
(死体硬直は6時間から始まり、12〜15時間でMAXで48時間で終了。)
- b
(医師以外が診療録を記載すること自体は禁じられていない←ソースはQB公衆衛生。5年保存義務。記載は健康保険法ではなく医師法によって決められている。ちなみにこの問題は国家試験過去問で法医学試験には時々国試公衆衛生の問題が出ているようだ)
- ab
(脳への直接的な(つまり器質的な)障害でなければ脳死判定の対象とならない。よって、他疾患により間接的に脳がダメになっているaとbは不可。)
- たぶんe?
- b
(aは自殺するから不可。cとeは禁忌)
- bかな?自信ない
(突然、激しい頭痛。でもこれ法医学の問題じゃないだろ)
語句説明問題
- 血液の暗赤色流動性、臓器の鬱血、粘膜と漿膜の溢血点
- 硬膜外に熱凝固した血液塊。熱により収縮した脳と硬膜の隙間に静脈洞から血液が流入する。生前の硬膜外血腫との鑑別が必要になる。
- ガン30%>心疾患15%>脳血管障害14%>肺炎9%
癌の中では「肺>胃>肝>大腸」で女性に限ると「胃>大腸>肺>肝」となる。
- 2005年2月の追試のところを参照してください
検案書
- 行政解剖、死体解剖保存法
- 検案書
2003年10月31日分
記号問題
- 2
- 34
(2は製薬会社も参入してヒロポンブームに繋がる(当時は製薬会社の大企業が率先してヒロポンを「疲労回復・滋養強壮に!」と宣伝・販売していた)。4はアヘン)
- 4(2005年2月の追試参照)
- 3
- ?
(1345は飲酒と発癌の関連あり(ソースは南山堂医学大事典)。一方、狭心症リスクは飲酒により増加する(ソースはステップ内科5巻)。よって5つともアルコールがリスクファクターになる。問題を作ったのは誰だ?)
- 35?(だけど1も?)
(バンパーの衝突で楔形骨折というのはよく出るキーワードで、別名Messerer骨折。)
- 145?
(2は15%でも起こりえるので×。5は切創のほうが整で×。遠射だと射出口のほうが射入口より大きいが接射だと熱のために射入口が大きくなり、その間の近射だとほぼ同じとなるはず。4は指される部位によって傷の深さが変わる(骨が無く軟らかい部分のほうが傷が深い)のは確かだが、刃渡り2cmのカッターナイフと刃渡り25cmのナイフで傷の深さが同じなはずはなく、相関関係があるかと聞かれればそれはあるはず。で、溺死は気管に水が入ればどこでも起こり、過去に実際に洗面所で溺死?した老人もいるのだから関係がないと言えば関係がないが、水深50cmと水深2メートルでどちらが溺れやすいかというとやはり足が着かないほうが溺れ易いに決まっていて相関はあるはず。だからなんとも言えない。)
- 34
(雨天や酩酊時だと気温に関係なく凍死しうる。アルコールは体温調節機能を低下させるので凍死しやすくなる。矛盾脱衣は「寒いのに暑いと感じて服を脱いでしまう」というもので体温調節中枢の異常興奮による一種の幻覚作用。4はある。5は、特有な所見はあるので×で、凍死では「鮮紅色の死斑」、「鵞皮(goose
flesh)」←立毛筋収縮による鳥肌のこと、「陰嚢と乳輪の収縮」、「矛盾脱衣」などが特徴的に見られる。)
- 2
(縊死=首つり、絞死=ヒモによる首絞め、扼死=手掌などで圧迫して窒息による首絞め。この三つは死体所見が異なるので区別すること。三つとも呼吸できなくなるが、血流は縊死のみ椎骨動脈も含めて首を通る動静脈が完全に阻止されて、絞死では静脈系は圧力が低いので血流が止まるが椎骨動脈では血流は維持され、扼死では血流は動脈静脈ともにだいたい維持される。そのため縊死は首より上では溢血点などは見られず、後の二つでは溢血点が見られ、とくに絞死では首より上がひどく鬱血する。1は絞死。死斑はいつでも身体の低い部位に出て縊死では頭部は高い位置にあるはずなので×。定形縊死はヒモが後ろから掛かっていてかつ足が地から離れている状態で、非定形はそれ以外全てなので例えばヒモが首の横で結ばれていたりするのも非定形。縊死は99%が自殺、絞死は他殺+事故+自殺、扼死はほとんどが他殺である。他殺が多い後者二つでは吉川線(抵抗時に苦し紛れに掻きむしって付いた爪痕)が見られることが多いらしい)
- 13
(自殺未遂は届けでなくて良い。自殺は事件性を考慮して届出が必要。医師免許は国試合格後に医籍登録をすると有効となる。医籍登録をしなければ国試に受かっても医師ではない。ちなみに医籍登録には6万円くらいお金がかかる。4はたぶん○で応召義務があるが罰則はない。5はたぶん○)
- 23?もしかしたら25
(1と4は死後に水中へ投棄された場合なども起こる。5はよくわからんけど水中は空気中より低温なことが多いのでむしろ遅くなるのではないかと思う)
- 25
(東京・横浜・名古屋・大阪・神戸。1949GHQ。教科書によると、監察医制度のない都市では大学の法医学教室などに委託されることが多いらしい)
- 24?3?
(一酸化炭素中毒でもHbCOは上がる。60〜80%で呼吸できなくなって死ぬらしい。4は勘違いしやすいが筋肉組織の熱収縮によって起こるものなので、死後に死体を焼却しても起こる。5は焼ける直前まで息をしていたことになるから焼死の所見。2は焼ける時点ではもう呼吸が停止していたことになるから×かな?3の水疱はともかく発赤というのがよくわからん。水疱は死後焼却しても生じるから焼死所見とは言えず、発赤は体温上昇を反映しているから焼死ということになるのだろうか?)
- 35(たぶん)
(1は衝撃の反対側にも脳挫傷が起こる。4は意外と時間が掛かり、交通事故のあと病院で検査を受け何も異常なかったので帰宅したらその夜に激しい頭痛に襲われるというようなパターンで生じる。)
- 3
(1は外因死なので異状死体。245は死を招いた疾患が確定できないので異状死体)
- 15?2?
(15ぽい気がする。3と4は問題外。1は同意を得ることが不可能な緊急事態(交通事故後の救急搬送時など)では許されると考えられるがそれ以外は輸血であっても同意書が必要。2は、未成年者の自己決定権と親権のどちらが優先するか難しいが、親の同意無しにはたぶん無理で、もちろん本人が意思表示できる年齢・精神状態であれば逆に本人の同意がない場合も無理。司法解剖は刑事訴訟法に基づいて行われていて警察の捜査の一環という意味があるので(たとえば事件の容疑者の家宅捜索に家人の同意が不要なのと同じく)この遺族の同意も不要(むしろ家族が犯行に関与している可能性もあるので家族はそもそも拒否する権利を持たない)。これが行政解剖の場合だと家族の同意が必要になると思う。たぶん。ちなみにこの司法解剖と行政解剖の違いは国試過去問によくある)
- 4
- 1
(トイレで発見されたのでまだ死因がわからんから異状死体)
- 2
- 4?5?
(法医学過去問を見ると「肝疾患→門脈圧亢進症→食道静脈瘤破裂→大出血により死亡」という例が多いが、この場合は最後は「出血性ショック」か「血液吸飲→窒息」であることが多い。)
記述問題
- (有尖片刃器とは包丁などのように、先がとがっていて刃が刀身の片側だけについているもののことで、他には有尖両刃器(両刃のナイフ・剣)、有尖無刃器(針・千枚通し・アイスピック)、先端刃器(ノミ・彫刻刀)などがある。)
- 前述
- 損傷による生活反応は
- 循環があったことによるもの→出血と凝血、全身乏血(死んでから切ってもあまり血は出ない)、空気塞栓(循環が止まると塞栓は出来ない※血栓塞栓はダメ)
- 傷口の炎症反応と治癒機転
- 血液の吸引や嚥下など
- 精神依存=薬物の使用を続けたいという願望にとりつかれる
身体依存=薬物服用中止によって不快感や発汗・下痢などの身体症状を示す
計算問題
- いわゆる「母のアリル長が不明な時の父権肯定確率の計算」で結構難易度は高い方と思う。難易度が高いと思った理由は、母のアリル長が不明であるほかにローカスが複数ある点、またMS31Aのほうでは父のどちらのアリル長を子が受け継いでいるのかわからない点。
- X=(友人と友人妻からこの子が生まれた確率)
Y=(未知の男(つまり不倫相手)と友人妻からこの子が生まれた確率)
として考える。また計算のために日本人のMS32での2.5、3.6、1.9の発生率をそれぞれp、q、rとおき、MS31Aでの1.8、4.2の発生率をそれぞれs、tとおく。
- まずローカスMS32に関しては
X=(父から3.6を、母から1.9を受け継ぐ確率)=0.5r
Y=(未知の男から3.6を、母から1.9を受け継ぐ確率)+(未知の男から1.9を、母から3.6を受け継ぐ確率)=2qr
よってここでの父権肯定指数(PI)は
PI=X/Y=0.5r/2qr=1/4q
ただし題意よりq=0.01なのでPI=25(友人は未知の男より25倍父らしい。言い換えると父権肯定確率は25/(1+25)=96.15%)
- 次にローカスMS31Aに関しても
X=(父から1.8を、母から4.2を受け継ぐ確率)+(父から4.2を、母から1.8を受け継ぐ確率)=0.5t+0.5s
Y=(未知の男から1.8を、母から4.2を受け継ぐ確率)+(未知の男から4.2を、母から1.8を受け継ぐ確率)=2st
よってここでの父権肯定指数(PI)は
PI=X/Y=0.5(s+t)/2st=(s+t)/4st
ただし題意よりs=0.05、t=0.01なのでPI=0.06/(4*0.05*0.01)=30(友人は未知の男より30倍父らしい。言い換えると父権肯定確率は30/(1+30)=96.77%)
- よって両方のローカスにより判定される父らしさは、MS32とMS31Aが互いに独立であれば25*30=750で、友人は未知の男より750倍父らしい。言い換えると
750/(1+750)=0.99867(99.867%)の確率でこの友人が父となる。パパと呼んであげてください。
- ちなみに、ウワサによるとこの問題で「友人に『遺伝子検査の結果なんて関係ないさ、愛があればそれが家族だろ?』と答える」的な答案を書いた人が試験に合格したらしい。
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